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『テロ等準備罪 深夜の攻防』

こんにちは。平木だいさくです。

第193回通常国会が閉幕となりました。

最終盤の攻防は、テロ等準備罪法案の成立をめぐり、夜を徹しての審議となりました。

前日から続いた本会議が終了したのは、翌朝の午前7時半すぎ。

いつ終わるともしれない討論を延々と聞かされた後、本会議場の投票箱の周りを全部で11回、堂々巡りで歩いて決着がつきました。

因みに、参議院の議場には押ボタン式投票システムが導入されており、採決自体は一瞬で結果がわかるようになっています。

しかし、ニュース映像で見る限り、木札をもった議員が一人ひとり壇上まで歩いて投票していましたよね?

なぜそんな無駄なことをしているか、ご存知ですか?

実はこれ、野党の求めで、単なる“時間稼ぎ”のためだけにやっているのです。

あと数時間で会期末というタイミングならいざ知らず、まだ4日も会期を残しての遅延戦術には、一部野党の側からも不満の声が聞こえていました。

支持者に対する「徹夜で頑張った」というアピールのためだけに、時代遅れな抵抗を演じる姿こそ、今回の“かみ合わない”論戦を象徴していたと言えます。

ということで、本日は法案の内容というより、その成立過程に関して、もう少し掘り下げてみようと思います。

今回、テロ等準備罪法案については、法務委員会での採決を省略し、本会議でそれまでの審議内容を報告の後、採決を行う『中間報告』という手続きが取られました。

ちょっと乱暴な決め方だったのでは?とお感じの方もいるかもしれません。

採決直後に千葉日報からこの点を問われて、私は次のようにコメントしました。

「廃案ありきの野党と(委員会採決の)合意は難しかった。委員会採決までやっていたら大混乱になったかもしれず、刑法改正の審議ができなくなっていた。賢明な選択だった」

わかりやすく言えば、主に2つの理由から、私はこの『中間報告』については妥当な結論と考えました。

まず1点目は、野党が審議妨害をエスカレートする中で、委員会採決の目処が立たなかったことがあります。

国会で求められる“十分な審議”は、その絶対的な基準がないために判断が難しいのですが、一般に参議院で目安とされるのは、衆議院の審議時間の7掛けです。

この法案について言えば、衆議院では30時間の審議でしたので、参議院では21時間がひとつの目処と言えるでしょう。

しかしながら、審議が進み17時間を超えたところで、民進・共産両党は徹底した審議妨害に走りました。

委員会質疑の開催で合意しておきながら、開催直前に閣僚の不信任・問責決議案、更には内閣不信任決議案を連発。

これは詰まるところ、十分でない審議時間にも関わらず、与党が『強行採決』に突き進むよう“促す”ための戦術と言えます。

与党としては、こうした点を重々承知の上で、委員会採決に踏み切るのも1つの方法だったと思います。

しかし今回、このやり方には大きな懸念がついて回りました。

それが2点目の理由である、後に控えた刑法改正への影響でした。

今国会には、実に110年ぶりに性犯罪を厳罰化する刑法改正案が提出されていました。

性犯罪被害者の方たちなどからも、会期内での成立にむけた声を沢山頂いており、公明党としても改正に尽力してきた法案です。

しかしながら、もしテロ等準備罪が『強行採決』で決せられた場合、次の刑法改正案の審議に入るには数日の間隔をあけることが慣例となっているため、廃案になる可能性が濃厚でした。

その意味で、本会議での『中間報告』を選んだのは、委員会における与野党の決定的な対立(というよりプロレス的な大乱闘)を避け、刑法改正案を成立させるためにも極めて重要な決定だったと言えます。

事実、徹夜国会が終わった6月15日の午後には、与野党そろって刑法改正案の委員会審議に入ることができ、会期中に無事可決・成立させることができました。

最後に、いまや同じ政党にしか見えない民進、共産両党に一言言及しておきたいと思います。

不信任案などを連発することについては、日程闘争が中心となる現在の政治制度上の制約もあり、理不尽ながら理解できなくもありません。

しかしながら、今回法務委員会で民進、共産両党の議員が質問を終えた直後に、大臣問責決議案を提出した点については許せません。

不信任案や問責決議案は最優先で審議することが定められており、提出の時点で審議は全てストップします。

自分たちが質問を終えたタイミングで提出した結果、まさに質問を始めようとしていた維新や、以降控えていた他の会派は、準備していた質問の機会を奪われることになりました。

「徹底審議」を叫びながら、その実審議妨害に走り、更には他党の質問機会まで奪う民共の独善は、維新の議員が「二枚舌」と指摘した通り。猛省を促したいと思います。

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