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2018.12.2

『男性が鍵を握る、風しん対策』

こんにちは。平木だいさくです。

12月に入り、街を歩いていてもマスク姿が目につくようになりました。

今年はインフルエンザの流行も例年に比べて早いようですが、もう一つ気になるのが、風しんです。

国立感染症研究所の報告では、首都圏を中心に風しんの患者が2,000人を超え、大流行の兆しを見せています。

風しんは、近年、かつてのような大流行が見られなくなってきたことや、かかったとしても重篤な症状になることが少ないことから、大きな関心が払われてきませんでした。

しかし、風しんの本当の怖さは、かかった本人よりも、子どもたちへの影響にあることが分かってきています。

先天性風しん症候群と呼ばれるその病気は、妊娠初期の女性が風しんにかかると、高い確率で、生まれてくる子どもの心臓や眼、耳などに先天性の障害をもたらします。

前回、平成24年から25年にかけての流行では、少なくとも45人の妊婦が風しんにかかり、生まれてきた11人の乳児がこの病気で尊い命を落としています。

対策の必要性はご理解頂けると思うのですが、大事なことは、妊娠の可能性がある女性だけが注意すれば済む話ではないという点です。

たとえ抗体をもっていたとしても100%かからない保証はなく、職場や公共の場の咳やくしゃみで簡単にうつってしまうのが風しんの厄介なところ。

大きく広がる前に封じ込めることが肝心です。

今回の流行の兆しを受けて、各自治体も抗体検査や予防接種に対する助成に取り組んでいますが、対象者や助成額にばらつきがあり、決め手を欠く状態にありました。

そこで、政府に対して、国による統一的なガイドラインの策定と、風しんの排除に向けた具体策を最初に提示したのが公明党です。

山口代表、斉藤幹事長が記者会見で相次いで取り上げたことを皮切りに、私も先週月曜日、予算委員会でこの問題を取り上げました。

強く訴えたのは、第2次補正予算案に風しん対策をしっかり盛り込むとともに、30代から50代の男性に対する重点的な施策の必要性です。

実は、今回の流行を分析すると、男性の患者数は女性の4.4倍。しかもその多くは30代から50代が占めており、働き盛りの男性が流行の中心にいることがわかります。

原因は様々に考えられるのですが、最大の要因は、風しんの定期接種が1995年3月まで、中学生女子のみを対象としてきたことにあります。

これは裏を返せば、現在39歳以上の男性は、予防接種を一度も受けたことがない可能性を疑った方がよいということであり、この層への対策が必須であることに他なりません。

根本厚生労働大臣からは、予算化や重点化も含めて、大変前向きな答弁を引き出すことができましたが、その後39歳から56歳までの男性については、ワクチン接種を定期予防接種化し、抗体検査とともに原則無料化する方向で検討が進んでいます。

ワクチンの増産には、もう暫く時間がかかるようですが、働き盛りの男性の皆さん、まずは抗体検査に足を運ばれてみてはいかがでしょう?