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2013.1.14

布良星に捧げる平和への祈り

皆さんはカノープスという恒星をご存知でしょうか?

太陽を除けば、全天でシリウスに次いで2番目に明るい星なのですが、北半球からは低緯度に位置するため、実際にご覧になった方は少ないかもしれません。東京で見ようとしても、地平線のすぐ上、2度から3度のあたりに位置するため、ビルやネオンに邪魔されてほとんど見る事は出来ません。

この星がよく見えるとされる場所に、千葉県館山市の布良(めら)があります。
実際カノープスは、国内では関東を中心に布良星(めらぼし)と呼ばれてきました。

先日、視察の際にこの港町に立ち寄って、地元の方達にお話を伺う機会がありました。布良は、古くは鮪漁で大変栄えた港でしたが、近年は漁獲高の減少により往事の賑わいは見当たりません。漁師達の間には古くから「布良星が見えると海がしける」という言い伝えがあり、留守を守る家族は、布良星を見つけると、海の男達が無事戻って来られるよう祈りを捧げました。

この港町は、第二次世界大戦の間、軍事施設が多数立地する海戦の後方支援拠点となりました。地元のご婦人から、当時の凄惨な様子を伺いました。大戦末期、沿岸で戦艦がB24に撃墜され、多数の負傷者が布良漁港に運び込まれて来ました。冷えきった負傷者の体を温める手段がなく、港の人達が人肌で温めようと抱きかかえる中、多くの若者が命を落としていったそうです。

「もう二度と戦争は起こさないでください。公明党に託すしかありません」
別れ際、何度も繰り返し訴えかける声に、平和への決意を新たに致しました。

最近、世界中から日本の右傾化を懸念する声が聞こえてきています。領土・領有権を巡る争いに、安直な解決策は存在しません。まして「目には目を」的な外交姿勢は、問題をエスカレートさせるだけです。知恵を出し、粘り強く対話による解決の道を探りながら、公明党がしっかりと「平和の党」として存在感を発揮して参ります。