『人が生きる、地方創生。』
こんにちは。平木だいさくです。
解散をめぐる思惑に、国会が揺れた一週間でした。
少し前までの、解散なんて本当にあるの?といった雰囲気が一変。今週中の解散が既成事実として語られています。
会期中にも関わらず、多くの議員が地元に帰ってしまい、衆議院では開催のための定足数を満たすのが難しい委員会も出てきているようです。
こうなってしまうと、与野党で対立が少ない法案についても、審議が遅れることは必至。大事な法案が多いのに残念でなりません。
中でも成立が危ぶまれているのが、今国会の目玉と言われる地方創生関連法案。
この法案の趣旨を一言で言うと、「国は地方における取り組みを積極的に支援する」というものです。
あたり前に思うかもしれませんが、国と地方のあり方が今、大きな転換点にあることを示唆しています。
これまでの地方行政は、国で決めたことを実行し、指示とお金が降りてきてから動きだす世界でした。
でも、本気でその地域を良くしていこうと思えば、永田町-霞が関から発想した地域振興策が、限界に来ているのは明らか。
その地域の課題も魅力も知り尽くし、その地域に熱い思いをもった住民の声から出発することなしに、真の地域振興はありえません。
そうした経緯から、この法案には、自治体から新たに実施してほしい財政支援策や補助事業などを、政府に対して提案できるようにすることが盛り込まれました。
これは一体何を意味しているのでしょう?
そうです。この新たな国と地方のあり方において、最も力を発揮できるのが、私たち公明党なのです。
市町村に人材が不足しているなら、県に働きかけて応援を要請する。規制が実情にあっていないなら、国に働きかけて規制を撤廃する。
私たちにとってあたり前のことですが、市町村と県、国の議員が連携できていない多くの政党にとって、そんな発想すらないのが実情。
今こそネットワーク政党・公明党の出番です!
公明党が目指す地方創生とは、あくまでもそこに住む「人」に光をあてた、「人が生きる、地方創生。」
どのようなものなのか。最後に一つの事例をご紹介したいと思います。
宮城県気仙沼市で、あるベンチャー企業が注目を集めています。
気仙沼はもともと水産業の盛んな街ですが、東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けてしまいました。現在、復興に向けた取り組みの最中にあります。
この気仙沼に東京出身の20代の女性が、「地元が自立する手助けをしたい」との一心で飛び込みました。
彼女が注目したのが、気仙沼に古くから続く、漁網を編む文化。
アイルランドで、漁業の町から「アランセーター」と呼ばれる手編みセーターが生まれた事例を参考に、「気仙沼にも編み物産業は根付くはず」と考え、起業しました。
その名も「気仙沼ニット」。
高い手編み技術を持つ地元の女性40人を雇用し、すでに黒字化に成功しました。
因みにこのセーター、一着なんと15万円!
それでも注文に生産が追いつかず、現在抽選に当たらないと買うことができません。
この事例において、地域振興の主役は、高い手編み技術をもつ地元の人たちです。
しかしながら、地元の人たちにとって漁網は、あまりにも日常の一部であり、その潜在的な可能性に気付くことができませんでした。
「人」をいかすのも、やはり「人」。
多様な人材が交流し、地域の魅力を再発見する。こんな成功例を、これから全国各地に沢山作っていきたいと思います。
残された会期がどれだけあるかわかりませんが、今週も全力で頑張ります!