2015.7.31
本会議で登壇 女性活躍推進法審議入り
女性の社会参加を後押しする「女性の活躍推進法案」が31日午前の参院本会議で審議入りし、公明党の平木大作氏が質問に立った。
同法案は、政府や自治体、従業員が300人を超える企業などに対して、管理職や採用に占める女性の割合などの数値目標を含む行動計画を策定し、公表を義務付けている。
平木氏は企業において配置や昇進、教育訓練などで男女格差があると指摘し、政府が定める行動計画策定指針で企業の人事慣行の検証を促すべきと主張した。
塩崎恭久厚生労働相は、行動計画策定指針で課題解決に向けた手法などを提示していく考えを示した。
また平木氏は、女性の活躍には男性も含めた長時間労働の是正が欠かせないと主張。さらに、男性の育児休暇の取得率が2%と低水準で、「上司が部下の育児休暇を妨げる『パタニティー(父性)・ハラスメント』の存在も指摘されている。政労使会議などの場で政府から積極的に問題提起を行うべきだ」と訴えた。
有村治子女性活躍担当相は「部下の家事・育児への参画に配慮できる上司が評価される人事制度の普及促進を図る」と述べ、塩崎厚労相は「労使の協力を得ながら、効果的な取り組みを周知していく」と答えた。
一方、平木氏は、女性登用の数値目標などを達成した中小企業に助成金を支給する制度の改善も訴えた。塩崎厚労相は、取り組みを適切に実施した中小企業には、数値目標を達成しなくとも助成金を支給するなど運用を改善すると述べた。
このほか平木氏は、女性の家事・育児負担軽減への支援策をただした。有村担当相は、家事支援について「来年度までに事業者認定制度を構築するように検討している」と述べ、安全・安心面に配慮した負担軽減策を実施する考えを示した。(2015/08/01公明新聞)