コロンビア サントス大統領と会談
和平後の繁栄へ関係強化
地雷除去や雇用創出など 日本の支援充実進める
山口代表ら党中南米訪問団
コロンビア訪問中の公明党の山口那津男代表は2日午前(日本時間2日深夜)、首都ボゴタの大統領府で、フアン・マヌエル・サントス大統領と会談し、コロンビア政府とゲリラ組織・コロンビア革命軍(FARC)が先月、半世紀以上続いた内戦を終結させる和平合意に至ったことを踏まえ、コロンビアの平和と繁栄へ、地雷除去など幅広い分野での協力を強化する考えで一致した。党中南米訪問団の遠山清彦副団長(衆院議員)、平木大作秘書長(参院議員)が同席した。
席上、サントス大統領は、日本からのさまざまな支援への謝意を表明し、「日本とコロンビアの関係を強化することは、アジアとラテンアメリカ全体の関係強化につながる」と力説。両国関係のさらなる強化をめざす考えを示した。
山口代表は、和平合意に心からの敬意と祝意を示すとともに、和平後の平和の定着に向けて、「地雷除去だけでなく、地雷による被害者の救済、雇用創出など総合的かつ包括的な支援の実現をめざしたい」と強調した。
サントス大統領は、「平和の定着は、戦争をするよりも大変な作業だ。例えば地雷は、埋めるのは簡単だが、除去するには大きな時間も費用もかかる」と指摘。党訪問団がコロンビア軍の地雷除去拠点を視察することに言及し、「地雷除去では日本から支援をいただいているが、非常に重要だ」語った。
その上で、日本が供与した地雷除去機に対し、「実際に見たが、非常に高く評価している。日本の除去機は社会的、経済的に高い効果を発揮している」との認識を表明。今後、コロンビアの多様な地形に合った形で地雷除去を進められるよう、日本と協議し、連携を深める意欲を示した。
これに対し、山口代表は、「日本は除去を進めるための技術と経験を持っている。すでにコロンビアには除去機が2台供与されているが、今後、もっとたくさんの機材を提供できるようにしたい」と述べた。
また、サントス大統領は、「地雷除去の後には、『繁栄への種』を植えなければならない」と力説し、幼児教育など将来を見据えた分野でも日本との協力関係を強化していきたいと述べた。山口代表は、「公明党としても協力強化に全力を挙げる」とあらためて強調した。
EPA早期締結めざす
一方、日本とコロンビアの経済連携協定(EPA)について、山口代表は両国の利益のためにも「ぜひ早期に締結しなければならない」と訴えた。サントス大統領は「日本は非常に重要なパートナーであり、EPAの早期締結に向けて努力したい」と応じた。
(2016/09/04公明新聞)