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2019.7.6

『見通しがきかない時代』

こんにちは。平木だいさくです。

今月4日、参院選が公示となり、政治決戦の火ぶたが切って落とされました。

令和最初の国政選挙は、政権選択や信任といった意義を超えて、新時代の政治の趨勢を決する重要な戦い。断じて負けられません。

今回は、私自身も比例区の候補者であり、現在全国遊説のまっただ中にあります。

参院選は17日間の長丁場。党員、支持者の皆様には大変にお世話になりますが、自分自身が公明党!との決意で、投開票日の今月21日まで、力の限り戦ってまいります。

皆様のご支援を、何卒宜しくお願い致します。

さて、希望をもって迎えた令和という新時代は、どのような時代になるのでしょうか。

最近、令和最大の政治課題としてよく語られるのは、人口減少と高齢化という日本を襲う2つの大波についてです。

確かに、これまで世界のどの地域も、どの時代も経験したことのない構造変化ですから、大問題であることは論を待ちません。

しかし一方で、私はこの時代が終わってから振り返る時、人口減少と高齢化のいずれも、「(相対的に)小さな問題だった」とする日が来るという気がしてなりません。

参考になるのは、年に1回、世界の政治・経済のリーダーが一堂に会して地球の未来を語り合う、世界経済フォーラム。通称ダボス会議と呼ばれる会合です。

実はここ数年、このダボス会議で1つのキーワードが流行しているのです。

話題のキーワードはズバリ、VUCA(ブーカ)。

「世界はこれからVUCAワールドになる」といった使われ方をしているようです。

初めて目にする方も多いのではないでしょうか。それもそのはず。実はこの言葉は、以下の英単語の頭文字をつなげて作った造語です。

・Volatility(変化が激しい)
・Uncertainty(不確か)
・Complexity(複雑)
・Ambiguity(曖昧)

何のことはありません。要するに「世界がVUCAワールドになる」とは、時代の変化の速度が速すぎて、「もはや未来のことはわからないよね」と言っているに過ぎません。

我々が実感できる速度で気候変動が進み、自然災害が多発する地球。

仕事や生活の現場では、AIやロボットといったテクノロジーが長足の進歩を遂げ、社会実装が進みつつあります。

こうした急速な時代の変化の中で、日本も例外ではいられません。

私は、令和という時代を1つの言葉で形容するならば、それは『見通しがきかない時代』であると考えています。

私たちは今、予測もつかない事態が次々と起こり、対応を迫られる時代の入り口に立っています。

あらゆるものが不安定化する世界にあって、ただ一つ確実に言えるのは、そんな時代だからこそ、『政治の安定』の重要性がますます大きくなるということです。

世界を見渡してみると、変化のスピードについていけなくなった既存の政党、政治体制が今、足下から揺さぶられ、各地で政権交代が相次いでいます。

5月末に行われた欧州議会選挙の結果も衝撃的でした。

英国で第一党となったのは、もはや保守党でも労働党でもなく、『ブレグジット党』。つい最近まで、影も形もなかった政党です。

同様に、フランスでは『国民同盟』、イタリアでは『同盟』といった新興の極右政党が第一党の座を占めるに至りました。

世界中で大衆迎合主義と呼ばれる、出来もしない人気取り政策が横行し、政治基盤が揺らぐ中で、日本に同様の傾向は見て取れるでしょうか。

私は、この政治の潮流は、日本にも着実に押し寄せてきていると感じています。

改めて、今回の参院選は、今後も日本が『政治の安定』を持続できるのかをかけた重要な分岐点。負ける訳にはまいりません。

そしてもう一つ。

前述した令和最大の政治課題はどうなるのでしょうか。

人口減少と高齢化に関して言えば、大波であるのはその通りですが、実は『見通し』だけはバッチリきくのです。

何故なら、2つとも現在の日本の人口動態に紐付いた問題だからです。

つまり、いつ、どんな問題が、どんな規模で起こるのかについては、ほぼ外れない未来予測を行うことが可能。

問題が見えている分だけ、「くみしやすい」と言えます。

具体例をあげるならば、人口減少と高齢化が顕著なかたちであらわれてきているのが、地方における移動手段の確保の問題です。

公明党はこれまでも、地域の実情に応じてデマンド型交通の整備などに取り組んできましたが、近い将来、この問題の解決の鍵を握ると考えられているのが自動運転技術です。

今回の参院選でも、『新たなモビリティ(移動)サービス社会』を提唱し、高齢者の移動手段の確保を国家プロジェクトとして取り組むよう主張しているのですが、このテーマについては、また別の機会に譲りたいと思います。