全国県代表協議会を開催 新型コロナ、物価高など難局打開へ
公明党は28日午後、東京都新宿区の公明会館で全国県代表協議会を開き、来年4月の統一地方選を見据え、党勢拡大への決意を新たに勇躍出発した。山口那津男代表は、今年9月に「大衆とともに」の立党精神が示されてから60年の節目を刻むことに触れ、今こそ立党精神を体現し「公明党が危機打開の先頭に立ち、国民の不安を安心、希望に変えていこう」と力説。また、9月の沖縄統一選などに断じて勝利し、来年の統一地方選へ弾みをつけようと呼び掛けた。
山口代表は、先の参院選について「7選挙区全員当選、比例区6議席を勝ち取る大善戦の結果」と総括。新型コロナウイルスの感染拡大やロシアのウクライナ侵略、物価高といった難局に対し「盤石な政治基盤を生かして公約実現にまい進し、力強く日本を前へ進めてまいりたい」と訴えた。
また、立党精神の淵源と意義に言及し、立党精神には、庶民の願いと期待である“衆望”が込められていると力説。「立党精神を体現する不断の闘いこそ公明党の誇るべき伝統、歴史であり、公明党の存在意義だ」と強調した。
その上で、内外の難局が同時に押し寄せる今こそ立党精神を体現して庶民に寄り添い「生活現場で小さな声を聴く力」と「ネットワークを生かした政策実現力」を発揮しようと呼び掛けた。
一方、新型コロナ対策について山口代表は、医療提供体制の強化とともに、重症化予防に有効なワクチン接種を加速させていく必要性を指摘。物価高対策では、電気代の抑制や農家への支援を強化するとともに、持続的な賃金引き上げを強く後押しすると述べた。
このほかの重要政治課題では、少子化対策に触れ、結婚から妊娠・出産、子どもが社会に出るまでを一貫して支援するため「『子育て応援トータルプラン』を年内に策定し、具体化に全力を尽くす」と力説した。
核廃絶への取り組みでは、核兵器使用のリスクが高まっていることへの懸念を示し、8月1日から開かれる核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議などでの議論の進展に期待を寄せた。
党勢拡大に向けた取り組みでは、議員力を磨くための夏季議員研修会を開催すると表明。「地域から党勢拡大の大波を起こし、立党精神60年の意義深き(今年9月開催の)党大会を上げ潮の中で迎えよう」と訴えた。