政治の信頼取り戻す 通常国会開幕
第213通常国会が26日、召集された。会期は6月23日までの150日間。公明党は26日午前、国会内で衆参両院議員総会を開き、山口那津男代表は、自民党派閥の政治資金問題を踏まえ「一刻も早く政治の信頼を取り戻す必要がある。今国会を『令和の政治改革元年』と銘打ち、しっかり結果を出していく」と力説。石井啓一幹事長は、再発防止に向けて「政治資金規正法の改正は、与野党協議の場を持って、必ずやこの国会で実現したい」と強調した。
山口代表、石井幹事長が力説
持続的賃上げ、こども戦略の実行を確実に
山口代表は、今国会で優先的に対応すべき課題として、能登半島地震と政治資金問題への対応を挙げた。
その上で、政治改革に向けて、18日に公明党が「政治改革ビジョン」を発表したことに言及し、「与野党の幅広く深い論戦を基に合意をつくるべく、しっかり歩んでいきたい」と訴えた。
また、今国会では、能登半島地震への対応など国民生活に深く関わる来年度予算案、税制改正法案の早期成立をめざすと強調。加えて、持続的な賃上げや、昨年、政府が決定した「こども未来戦略」の実施を推進していくと力説した。
外交政策に関しては、今年、米国などで大統領選や国政選挙が相次ぐことに触れ、「日本は『法の支配』『人間の尊厳』という価値を主軸にしながら、国際社会を対話で協調に導いていかなければならない。そのためにも、与党がきちんと仕事を行う責任を担っていく必要がある」と述べた。
石井幹事長は、能登半島地震について、いまだ多くの被災者が厳しい避難生活を続けている現状を踏まえ、「党のネットワークを活用して、日々変わっていく現地のニーズを的確に把握し、暮らし、なりわいの再建、本格的な復旧・復興につなげたい。被災者に寄り添って支援を続けていく」と力説した。
政治資金問題の再発防止に向けては、政治資金規正法の改正によって「政治資金の透明性と、不正を抑止するための罰則の強化を実現しなければならない」と指摘。併せて、国会議員に支給される調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の改革や、公職選挙法違反で当選無効となった国会議員の歳費返納などの実現も訴え、「公明党が政治改革の旗振り役を果たすとの決意で取り組んでいく」と強調した。
会合ではこのほか、西田実仁参院会長、高木陽介政務調査会長、佐藤茂樹国会対策委員長があいさつした。