『近くて遠い国』
こんにちは。平木だいさくです。
昨日、公明党青年訪韓団の全日程を終了し、無事帰国しました。
海外40カ国以上を歩いてきた私ですが、実は韓国を訪れるのは今回が初めてです。
これまで縁がなかったのが不思議なのですが、この「近くて遠い国」という関係性は、私のみならず、今多くの日本人が抱いている感覚にも通じると思います。
「対話のドアは開かれている」と言い続けても、そこに人の往来がなければ交流は生まれません。
小さな一歩かもしれませんが、まずは自分自身が対話の一歩を踏み出そうとの思いで、訪韓団の一員に加えて頂きました。
私たちの滞在中、韓国政界は一大イベントの真っ最中でした。
到着した翌日の7月30日が、全国15カ所で国会議員の補欠選挙の投開票日だったのです。
テレビのニュースでは、候補者が滝のような汗を流しながら自転車で遊説する姿が映し出され、どこかで見た選挙の光景(!?)が繰り広げられていました。
国は違えど選挙の様子は変わらないのだと思ったのも束の間、ある事に気がつきました。
そうです。7月30日は水曜日。選挙と言えば日曜日があたり前の私たちの感覚からすると、ちょっと意外ですよね。
現地の方に理由を尋ねると、週末やその前後は出かける人が多いので、週末から一番遠い、平日の真ん中にある水曜日が、投票率をあげるのに最も適しているとのこと(真偽の程は定かではありませんが…)。
今回、こうした選挙の常識に限らず、実際に韓国に足を運んでみて、また多くの人たちと語らう中で、初めてわかったことが沢山ありました。
前置きが少し長くなりましたが、過去最悪とも言われる日韓関係にとって、お互いに自分たちの常識にとらわれ、相手の立場に立って考えられない事が大きな障壁となっています。
本来、国も民族も違う訳ですから、日本と韓国では、考え方や行動様式が異なって当然です。
日本も欧米諸国との関係においては、この「違ってあたり前」を前提とすることが基本になっているように思えます。
ところが、こと韓国のことになると、容姿に違いがほとんどなく、文化的な共通点が多い事が却って災いして、「違いが許せない」といった反応をしてしまいがちです。
当然、国家間の関係においては、日本も主張すべきことはきちんと主張しなくてはいけません。
しかし、その前提として、お互いのことを理解しようと努力し、時に歩み寄らなければ、議論は平行線のままです。
今回の訪韓では、沢山の素晴らしい出会いに恵まれました。
多くの韓国政界の重鎮や若手のリーダー、日本研究者の皆様から、日韓友好に向けた熱い思いを伺い、意を強くして帰国することができました。
今回を第一歩として、より深く、広く友情の輪を広げながら、日韓の未来志向の関係を築いて参ります!