2015.2.10
集中復興期間延長の要望を受ける
公明党の山口那津男代表、井上義久幹事長は10日午前、国会内で、岩手県沿岸市町村復興期成同盟会(会長=野田武則釜石市長)と宮城県東部沿岸大規模被災市町連携会議から、東日本大震災の復興に関する要望を受けた。石井啓一政務調査会長や両県の被災地担当国会議員らが出席した。
山口代表は、3月11日で震災から丸4年となる中、「住宅地、市街地の形成の槌音がようやく響き出したところだ」との認識を表明。2015年度が集中復興期間の最終年度に当たることから、「住民の気持ちに寄り添い復興に力を入れた上で、その後も見通しながら、各市町村が抱える問題もしっかり受け止めて対応する」と強調した。
野田会長は、運休が続くJR山田線宮古――釜石間について、三陸鉄道への移管が決まるなどの復興の歩みを歓迎しつつ、災害公営住宅の整備などの復興事業が復興期間内に完了することは困難だと指摘。「集中復興期間を延長し、併せて復興交付金事業や人的支援などについても延長をお願いしたい」と訴えた。
また、職員派遣や資材高騰への支援のほか、「被災移転跡地の利活用に対応する制度が未整備。地域に応じた復興交付金の配分など柔軟な対応を」(岩手県大船渡市)、「再生可能エネルギー推進のためにも送電網強化を早急に」(同宮古市)、「普通交付税は15年度国勢調査に基づく算定ではなく、10年度の人口を基礎にする特例措置を」(宮城県気仙沼市)などの声が寄せられた。
井上幹事長は、今後、与党として復興加速に関する第5次提言を政府に申し入れる方針であることに触れ、「皆さまのいろんな意見、要望を聞きながら具体的に進むようにしっかり取り組んでいく」と述べた。(2015/02/11公明新聞)