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2015.7.19

平和安全法制①『激動期を迎えた世界秩序』

こんにちは。平木だいさくです。

本日のメルマガより早速、平和安全法制について解説をしていきたいと思います。

今日のテーマは、なぜ今、安全保障に関する法整備を進める必要があるのか。

法案そのものの前に、この点に関して納得いかないと考えている方も多いのではないでしょうか。

無理もありません。理由は主に2つあります。

まず1つ目に、多くの日本人は、日常生活の中で、自衛隊が(災害救助以外で)活動する現場に居合わせることがなく、考えるきっかけすらないテーマであるということ。

実際、買い物のたびに感じる消費税の負担や、病院で身にしみる健康保険制度のありがたさなどに比べて、ちょっと縁遠い問題と感じる方も多いと思います。

そして2つ目に、日本のメディアでは海外の情報がほとんど報道されないため、世界秩序が大きく変化していることの認識が、国民の間で希薄であるということです。

私は、米国滞在中の2001年、ニューヨークで同時多発テロに遭遇し、それまでの世界秩序が音を立てて崩れ落ちる瞬間を目の当たりにしました。

以来、英字紙やBBC, CNNといった海外メディアから意識的に情報を取るようにしてきましたが、国内メディアの報道だけでは、今世界で何が起きているのかを把握するのは、正直難しいと思います。

結論から言えば、冷戦構造が崩壊し、各地で紛争やテロが勃発する“何でもあり”の時代において、もはや「日本だけの平和」はありえず、また一国のみで「日本の平和」を守ることもできません。

核兵器や弾道ミサイルなどの大量破壊兵器の脅威が拡散を始めています。

軍事技術が著しく高度化し、無人兵器やサイバーテロなど、全く新しいタイプの脅威も深刻です。

新興国の台頭で領土紛争が各地で勃発し、また国家の崩壊と国際テロの拡大が止まらない中、米国は「世界の警察官」をやめると宣言しました。

こうした状況を受けて、日本の平和と安全を守るために、どのような状況にも対応できる体制を構築し、紛争を未然に防止するための「抑止力」を強化する必要があります。

また、テロの拡大防止や紛争地域の復興支援などのために、国際社会が連携して対処する場合には、日本も自衛隊にふさわしい形での国際貢献ができるよう準備しておくことが肝要です。

今国会に提出された平和安全法制関連法案は、日本と世界の平和に資する、極めて重要な法案です。

残念ながら、国内では、その必要性すら理解されていないのが現状ですが、海外からは概ね好意的な評価が寄せられています。

米国をはじめとする先進国や、アセアン諸国を中心に「賛成」の表明が相次ぎ、懸念や否定的な声明を出しているのは、現時点で中国と韓国の2カ国のみです。

両国には、外交ルートを通じて説明を尽くすとともに、国内においても、丁寧に審議を尽くせば、その必要性は必ずご理解頂けると確信をしています。