『幼児教育無償化が遂に実現!』
こんにちは。平木だいさくです。
先週金曜日、参議院本会議で子ども・子育て支援法改正案が可決・成立しました。
これにより、本年10月から3~5歳児は全世帯、0~2歳児も住民税非課税世帯を対象に、幼児教育の無償化が実現することとなりました。
公明党が2006年に『少子社会トータルプラン』で提唱した幼児教育の無償化ですが、一昨年の解散総選挙の際、安倍総理が突如提起した政策と受け止めている方も多いと思います。
当時、自民党内からも求める声がほとんどない中、官邸を動かしたのは、その前年に公明党青年局が取り組んだ『ボイス・アクション』です。
街ゆく1,000万人の声が、日本の子育て支援政策の転換を大きく後押ししたのです。
青年が声をあげれば、政治は動く。時代は変わる。
このことを、一緒に街頭に立って頂いた青年党員の皆様とともに実感した取り組みでもありました。
小さなお子様のいらっしゃるご家庭からは、もれなくご好評頂いている幼児教育の無償化ですが、あらためて、その意義について整理しておきたいと思います。
まず第一に、教育政策として、大変効果の高いものであることが言われています。
小学校就学前の段階で、基本的な読み書きや、コミュニケーション能力を身につけておくことで、その後の学習面に良い影響がでることは、既に多くの研究で実証されています。
第二に、子どもの教育に対する投資は、社会全体に還元される点も重要なポイントです。
これは日本の社会保障制度が、現役世代からシニア世代に対して“仕送りする”仕組みになっていることからも明らかです。
つまり、“よその家の子”であっても、思う存分学べるように支援することは、その子が将来働き、納税することを通じて、医療や介護の財政基盤が安定し、ゆくゆくは社会の全ての構成員に還元されることになります。
そして第三に、教育負担の軽減は、実は経済政策としても優れています。
従来から、家計の可処分所得を増やす政策に対しては、将来への不安が払拭できない限り、増えた所得は使わずにため込まれてしまうため、景気対策としての効果が薄いと指摘をされてきました。
これは日本全体で見ればその通りなのですが、実はデータをよく見てみると、所得に関係なく、子どものいる世帯は、増えた実質所得を消費して、経済を回してくれることが裏付けられています。
このように、岐路に立つ日本にとって、まさに今必要とされる政策なのですが、残念なことに、立憲民主党と共産党は反対に回りました。
「認可外も対象にすれば、保育の質が落ちる」
「所得制限をつけないのは、金持ち優遇」
「待機児童解消を優先すべき」
といった主張は、いずれも“批判のための批判”でしかなく、特にかつて政権を担った面々が言うに至っては滑稽としか言いようがありません。
しかし、「無償化より待機児童の解消」という指摘については、そのオカシサが正しく理解されていないようですので、最後に触れておきたいと思います。
現在、自公政権下では、幼児教育の無償化と待機児童の解消を「車の両輪」と位置づけ、同時並行で取り組みを進めています。
これは少子化対策の研究において、既にOECDや多くの研究機関が、この2つの政策を必須のものと指摘してきたことが背景にあります。
「車の両輪」という表現は絶妙で、2つの車輪がうまく連動しないと、車はまっすぐ進めなくなるように、無償化と待機児童解消もその実施のタイミングは極めて重要です。
保育の受け皿がある程度増えてからでなければ、無償化は更なる待機児童を生むことになりますし、一方で保育の受け皿整備は、土地や保育士の確保が必要であることから、予算をつければ直ぐにできるものでもありません。
政府は既に、これまで段階的に進めてきた待機児童対策を更に加速させ、2020年度末までに32万人分の保育の受け皿整備を行う計画を公表しています。
「いつまでに待機児童を解消し、いつから無償化を実施するのか」という記者の質問に「現時点では申し上げる段階にない」としか答えられない立憲民主党に、子育て支援を語る資格はないのです。