『物価高から暮らしを守る』(前編)
こんにちは。平木だいさくです。
昨日、第208回通常国会が150日間の会期を終えて、閉会しました。
政府提出の61法案すべてが26年ぶりに成立するなど、終わってみれば“波静かな”国会となりましたが、本当の戦いはこれからです。
今日よりは国会を飛び出し、論戦の舞台を各地の街頭に移して、夏の政治決戦が始まります。
混迷の闇が深い時だからこそ、政治の力が必要な今だからこそ、公明党ここにあり!との渾身の訴えを、最後の一瞬まで繰り広げていきたいと思います。
さて、終盤国会で最大の争点となったのが物価高騰(インフレ)対策です。
野党は「岸田インフレ」「黒田円安」を連呼して、政府・日銀に責任追求する構えを見せていますが、基本的な認識不足も散見され、議論は深まりませんでした。
そこで今回は皆様の関心も高い、物価高騰対策について解説したいと思います。
まず現状ですが、日本の消費者物価(4月)が前年比2.5%の上昇にとどまる一方で、欧米では7~8%の水準に達し、各国政府も対応に苦慮しています。
今後については予断を許しませんが、世界的な物価高の中、日本の状況は落ち着いていると言って良いと思います。
以下、詳しく見てみましょう。
実は物価水準以上に注目すべきは、コロナ後の反動で国内経済が活況を呈している欧米諸国と、デフレを引きずり、価格が貼り付いたように動かない日本では、状況が全く異なるという点です。
例えば、大手メーカーから相次ぐ「値上げ」表明と、スーパーなど小売り現場での「値上げしません」宣言。
物価高と一口に言っても、現場の様相は実に様々です。
また、パッケージも値段もそのままだけれども、内容量が僅かに減った「ステルス値上げ」や、パンが高くなったからご飯を増やすといった消費者の「代替消費」など、日本特有の現象は物価指数だけで把握しようとしても土台無理な話です。
そこで公明党は、3月に国民生活総点検・緊急対策本部を立ち上げ、業界ごとにヒアリングを行うとともに、山口代表を先頭に全議員が全国を実地調査に歩きました。
この時の成果が、4月末に取りまとめられた政府の『原油価格・物価高騰緊急対策』の随所に反映されています。
主な柱は3本。
第1の柱は、原油高騰対策です。
ガソリン価格は国民生活のみならず、輸送や冷暖房などを通じて経済活動にも大きな影響を及ぼします。
政府は公明党からの提言を受けて、1リットルあたり25円としていた補助金の上限を35円に拡充。支援がなければ200円を突破していた小売価格を全国平均で168円程度に抑制することができています。
第2の柱は、生活困窮者対策です。
生活への影響が特に厳しい、低所得の子育て世帯に対する給付金として、子ども1人あたり5万円の給付が決まりました。
児童(扶養)手当の受給口座にプッシュ型で給付するため、原則として手続きは不要です。
今月より準備が整った自治体から順次給付が開始されます。
第3の柱は、地域独自の施策に対する支援です。
今回の緊急対策で、公明党が特に求めたのが、自治体が行う地域の実情に応じた取り組みへの支援でした。
例えば、食材費が値上がりする中での学校給食費の抑制、運輸・交通分野をはじめとする地域の中小事業者の支援などを、新たな地方創生臨時交付金(1兆円)で財政的に支援できるようにしました。
まさにこの時期、お住まいの県や市町村議会(6月議会)では、皆様の声をもとに公明党の地方議員が具体的に提言し、合意形成に奔走しています。
(後編に続く)