2024.3.21
防衛装備の海外移転について識者の講演
公明党外交安全保障調査会(会長=佐藤茂樹衆院議員)は21日、参院議員会館で会合を開き、国際文化会館グローバル・カウンシルの船橋洋一チェアマンから、防衛装備の海外移転(輸出)に関する講演を聴いた。
船橋氏は、戦後日本の安全保障戦略を概観した上で、防衛装備の移転について「国家安全保障政策だと位置付ける必要がある。商売の話ではない」と強調。移転先の相手国との関係は、30年単位の信頼関係を構築する土台になると述べ、「分厚い、持続的な関係として、外交的にも非常に大きな意味合いを持つことを考えながら移転をしなければいけないということだ」と語った。
その上で、「日本の防衛の本質は、空と海の守りに死活的な重要性がある」と指摘。「空の備えでは、なるべく射程距離が長い戦闘機を、しっかりと準備しておくことが抑止力にとっては非常に重要だ」と述べた。
日本が英国、イタリアと共同開発する次期戦闘機の第三国移転を巡っては、公明党の主張を受け、岸田文雄首相が参院予算委員会で第三国移転の必要性などについて答弁したことを評価した。
また、2015年に制定した平和安全法制に触れ「自公連立政権が、しっかり意思疎通し、国会で議論を尽くした。国民的な合意形成に向け、政治が大きな役割を果たした」との認識を示した。